【百穴温泉・春奈】

埼玉県の東松山からほど近い所に【吉見百穴(ひゃくあな)】
という古墳時代の遺跡がある。
その遺跡のすぐ脇にある亊から【百穴温泉】と呼ばれている。

温泉紹介等では【ひゃっけつおんせん】と表記される場合が多いが正式には【ひゃくあな】と読むらしい。
(道路標識は【ひゃくあな】とされている)

この百穴、約1300年前の古墳時代後期の横穴墓群で明治29年に坪井正五郎博士による「住居跡」説から、「墓穴」として作られたものであることが明らかにされた。

第二時世界大戦中には軍需工場として墓の一部を壊して
横穴を掘り中嶋飛行機(現・富士重工)の工場として利用されていた。
その為、米軍の空襲を受け、相当な被害を被ったらしい…

そんな背景からか、県内では有名な【心霊スポット】だったりもする…(苦笑)

又、この横穴には天然記念物の【ヒカリゴケ】が自生している。
ヒカリゴケは普通山間部でしか群生する亊が無く、
平野部で見られる場所は非常に少ないとの亊。

↑【百穴温泉・春奈】へのゲート。桜並木を400m〜500m進むと右手に春奈の入口がある。

百穴の駐車場内に【吉見薬泉】という日帰り入浴施設がある。
小汚い建物で入口の看板には【今まで腰痛で悩んでいたのが嘘の様!】
等と通販のキャッチの様な(笑)亊が書かれている怪しい雰囲気…
それがしは決してこの様な【怪しい雰囲気】は嫌いでは無いのだが(笑)
ここには入るのを辞めた(爆)


土手は舗装されているが車がすれ違えるギリギリの幅しか無いので要注意。

駐車場から川の土手に出てそのまま400m程松風を走らせると右手(左手は川“笑”)に【百穴温泉 春菜】の看板が見える。
松風をゆっくりと敷地内の駐車場に入れると至近距離から銃声が聞こえる。
実はこの宿…射撃場のすぐ裏手にあるのだ。(笑)なんでもこの宿の温泉、現存する埼玉県最古の温泉らしい…
とは言っても掘削されたのは昭和44年の亊らしいが…

玄関を入ると何故か冷んやりとした空気に包まれる…
心の中でオイオイ…と呟く…(この時、有名な心霊スポットである亊が頭の片隅をよぎる…)
まぁ、でも東京からこんなに近い所で天然温泉に入れてしかも混浴だ!と萎えかけた気持ちを鼓舞する。(笑)

ぐっとこらえて宿の奥の大浴場へ向かう。この宿…御世辞にも綺麗とは言えない。はっきり言って、汚い。(笑)
しかし、そこがなんとなく遠くの田舎の湯治場に来た雰囲気で近いから悪くないかな…と思う亊にした。(爆)


ここの風呂は【混浴2・女性用2】で男湯は無い。
脱衣所は男女別に分かれていて中で女性用からのみ混浴に来れる様になっている。
脱衣所は案の定…汚い…つま先立った…(苦笑)
混浴大浴場は屋根が透明のドームになっていて夏場はドームが開かれ【露天風呂】になるらしい。
冬場はドームが閉じられ【温室】の様になっている。

建物は簡素であちこちからすきま風が入り、底冷えがする。

浴室内にはバナナやゴムの木等の熱帯植物が植えられ【ジャングル風呂】と言った感じだ。
植物が植えられている為に土があるからなのか、外の冷たい空気と掛け流しにされた温泉の湯気が交じり合ってか、浴室内には【霧】が発生していて3m程先も霞む状態。
浴室は結構広いので奥の方には人が居るのか居ないのか分からぬ程。

実に怪しげな雰囲気だ…
しかしながら、その怪しさが逆に良い。気に入った。(笑)

此度は【なると】では無く【六文銭タオル】で隠す(笑)

湯は透明でやや黄色がかっている。
温度はぬるめだ。
湯舟のほぼ中央から沸かされた源泉が流れ落ち、その付近だけは温度が高く湯の動きによっては上を熱い湯が流れてくるので要注意だ。

泉質は【メタホウ酸泉】というなんだか訳の分からない初めて聞く泉質だがPH5.2の読んで字の如しの酸性泉。
どうやら【目】に良いらしい。

浴室内も「いつ掃除されたの?」という位汚いが(笑)湯が掛け流しなので湯だけは綺麗だ。(笑)まぁ、それがしは【掛け流しの湯】というだけで満足してしまうのだが…(笑)

湯舟に浸かって静かに目を閉じると、バーン!という銃声がやたら気になる…(苦笑)
先程も書いた様にこの宿のすぐ裏は【射撃場】になっているので慣れるまでは「流れ弾が飛んでくるのではないか?」と少々不安になる。
しかし、慣れてしまえば【合戦場】におる様で戦国好きならば気にならなくなるだろう。(ジャングル風呂なのでハンティング気分も味わえるかも“笑”)

湯舟のほぼ中央にある源泉が流れ出る【湯口】。源泉温度は9℃と低い為、沸かされている。湯温は50℃程か…この源泉が湯舟の上を伝ってくるとその熱さにギョっとする。(笑)

湯舟全体の湯温は39℃〜40℃位の温めでゆったりと湯に身を委ねると眠ってしまいそうな心地よさだ。幻想的な雰囲気と相まって日頃のストレスも癒される。

夕刻過ぎ(外が暗くなる頃)になれば銃声も止み
浴室内はいつの間にやら静寂に包まれる。
もうもうと立ちこめる湯気の中、静かに湯に身を委ねるのは実に気持ちが良い。
植物も植えられているので【緑の匂い】もあり心安らぐ空間となる。この温泉は夕刻過ぎに来るのが良い様だ。

大浴場のすぐ向いには大広間があり自由に使えるので
のぼせたら一旦湯から上がり大広間で休憩して又、湯に浸かる亊も可能だ。湯温も低いので長湯をする客も多く、大広間の利用価値は高い。

しかし…ほんとにこの宿は寒い。
湯から上がって同行した友人達と大広間で寛ぎながら話をしているうちに身体が冷えきってくる…(苦笑)
時間があればもう一度湯に浸かりたい所であったが閉館時間を過ぎていた為、震える身体で宿を後にした…
身体冷やして松風に戻って来るなんて…
なんの為に温泉行ったんだ?(爆)

しかしながら、なんだかんだと不満を書いたが結構この怪しさと、うさん臭さが気に入ったかも…(爆)
我が家からそう遠くないので、又訪れてみようと思わせる温泉であった。
だけど…この施設で1,050円は高いな…

■宿泊料:8,000円〜
■立ち寄り入浴料:1,050円
■源泉名:百穴温泉
■湧出量:毎分約26.5リットル
■源泉温度:9.1℃/PH5.2
■泉質:メタホウ酸泉
■効能:美容・眼病・神経痛・筋肉痛・五十肩・運動麻痺・痔・打ち身・消化器病・冷え症ほか
■立ち寄り入浴利用時間:10:00〜21:00(日曜は19時まで)

【百穴温泉春奈】
埼玉県比企郡吉見町北吉見1159
TEL(0493)54-1888

皆様から寄せられた情報&投稿レポート

三郎右衛門尉殿

この温泉、御城主殿の仰せのごとく
「湯の中」以外は皆寒い不思議な温泉にござりまする。
廊下なんか、まるで「高原の民宿の深夜の廊下」の如く底冷えがしております。「霧のような湯気」が独特の妖しげな雰囲気をかもし出していて「見方に依っては幻想の世界」に踏み込んだような…
あくまでも「見方」ですが…
しまりす殿 都心への通勤圏にありながら
昭和四十年代から時間が止まったような…
とは言っても昼間は射撃の音で賑やかだし
泊まってのんびり過ごしてこそ
味わいある体験になると思います。

混浴とはいえ男性客が圧倒的に多い
日帰り客が帰ったあとは静寂そのもの…
また民宿とさほど変わらぬ宿泊代でありながら
名物ジンギスカンを中心に色々な料理が並び、
一晩じゅう温泉を楽しむことが出来ます。
都心から近いのに本当に遠くに来たような気分になりました。
評価は、お好みにより分かれるところでしょうが。


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